自民党総裁選挙は27日、午後1時から国会議員による投票が同党本部でおこなわれている。一回目の投票ではどの候補者も過半数を獲得するのは難しく、決戦投票にもつれ込むのは避けられない状況だ。決戦投票の結果が発表され、新総裁が決定するのは午後4時ごろと見られている。
現在、党員票は同午前から各都道府県で開票作業が開始されている。今回の選挙は、国会議員1人1票の368票、全国の党員・党友による投票で配分が決まる「党員票」368票のあわせて736票で争われる。
同午後1時現在、NHKが発表している都道府県ごとの党員・党友の得票数では、1位獲得数が高市早苗氏は11、石破茂氏が17、小泉進次郎氏1となっている(随時更新)。1時からおこなわれている議員票の行方によって結果が大きく分かれると見られており、現在では高市、石破、小泉氏のあわせて3名のうち上位2名が決選投票に進出すると目されている。
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— NHKニュース (@nhk_news) September 27, 2024
高市、石破、小泉各候補の政策は以下の通り。
参考資料:https://www3.nhk.or.jp/news/special/primeminister_2024/claim/
政治とカネ 党改革・政治改
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高市:「党で調査し検察も捜査したことであり処分を覆すことはしない。再発防止策の徹底に努め特定の人が資金を配分することがないようにし、公正に使途をチェックしたい」
石破:「有権者は決して納得しておらず国民への説明責任は総裁も負う。政党がどうカネを集めて使うのかなど政党のガバナンスを律する法律の制定が急務だ」
小泉:「政策活動費を廃止するほか、旧『文書通信交通滞在費』の使いみちを公開し残金は国庫への返納を義務づける。不透明なお金の流れはもうやめよう」
従業員の解雇規制
高市:「『在職老齢年金制度』の廃止や『年収の壁』の見直しなど、働く意欲をそがない制度へと見直す。女性もさまざまな働き方が選べるよう家事や育児などと両立ができる制度を整える」
石破:「同一労働同一賃金の観点から非正規はなるべく減らさなければならない。非正規の人にも社会保障が提供される機会を作らなければならず段階的にやっていきたい」
小泉:「労働市場の改革が必要だが解雇の自由化を主張する人は私を含め誰もいない。大企業にリスキリングなどを義務づけ、前向きな労働市場を作らなければならない」
外交・安全保障政策
高市:(日本製鉄によるアメリカの大手鉄鋼メーカーUSスチールの買収計画をめぐり)「経済安全保障上の問題と捉えようとしている節があるが、日本とアメリカは同盟国であり鉄鋼業界の体力をしっかりと力を合わせて強めていくのが本来の目的だ」
石破:(新たな大統領が日本に防衛上のさらなる負担を求めた場合の対応について)「正当性を持つとは思わない。アメリカの戦略を担っているのは日本にあるアメリカ軍基地であり、それを論理的に説明すれば誰が大統領でも日本の主張の正当性は認められる」
小泉:(北朝鮮による拉致問題への対応について)「私が総理になったら同世代どうしのトップになる。父親どうしが会っているので、歴史の中で関係を築いた礎のもとに、新たな対話の機会を模索したい。トップの動く外交で、新たな展開を切りひらきたい」
物価高対策を含めた経済政策
高市:「ガソリン価格を抑えるための補助金は年内で終わり、電気やガス料金への補助は10月までなので延ばさなければならないか、出口を柔軟に考えたい」
石破:「物価高を超える賃金上昇の実現には労働分配率を上げて賃金を上げることが一番即効性がある。みんな苦しんでいるのだから経済対策は秋にもやらないといけない」
小泉:「総理・総裁になったら直ちに経済対策の指示を出す。インフレでしわ寄せが家計に及んでおり、給付金の拡充や地方創生臨時交付金の拡充を検討する」
元小泉チルドレン・杉村太蔵氏も総裁選を分析
25日にメルマガ『杉村太蔵メールマガジン ~タイゾーの投資家視点~』を創刊した、元国会議員でテレビコメンテーターの杉村太蔵氏も、元自民党議員、元小泉チルドレンとして、今回の自民党総裁選挙を分析している。同メルマガでは、「小泉進次郎氏の解雇規制見直しに迫る!」と題したコンテンツや、「旧統一教会と自民党の関係、再調査の必要は?」など、昨今大問題となっている時事ネタについても斬り込んでいる。同メルマガは毎週日・水曜日に発行、注目の最新号は初月無料で読むことができる。
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